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世界有数の福祉国家として知られているスウェーデン。北欧最大の人口を擁する首都ストックホルムは、ジブリ映画の「魔女の宅急便」の舞台になったといわれており、その美しさから北欧のヴェネツィアと呼ばれています。
社会保障制度が手厚い北欧諸国の中でも、特に育児に対する支援が手厚く、子どもの大学までの教育費、18歳までの医療費が無料で、育児休暇などの制度が充実していることから女性の社会参画割合が高く、25-50歳の女性の就業率は80%を超えています。
また、スウェーデンはGII(グローバル・イノベーション・インデックス)で世界2位、フォーブスのBest Countries for Business(ビジネスをするのに最適な国)で世界1位に選ばれており、スウェーデンでのビジネス展開に世界中から注目が集まっています。
これは、英語を話す人口の割合が世界で最も高いことや、国を挙げて様々な規制緩和やベンチャー企業への投資に取り組んでおり、新規参入のしやすい活発な市場環境を形成していることに起因しています。
そのようなスウェーデンへ進出したい、スウェーデン企業と取引をしている方向けに、経済に特化した情報を共有いたします。
スウェーデンは、製造業が発達しており、高い技術力を持つ企業がグローバルに展開しています。特にIT産業は急成長しており、スタートアップ企業が多く生まれています。移民を積極的に受け入れてきたことから、豊富な労働力を背景に経済成長を続けています。
しかし、近年では増加する移民(難民)により、財政や治安の悪化が課題となっています。これにより、移民政策が見直される可能性が高まっています。
日本と同様に、国土の大部分が山地で農地が少ないため、農業は盛んではありませんが、森林面積はEU最大で、国土の約6割を占めています。製材の輸出は世界有数で、木材産業が重要な役割を果たしています。
2023年のJETROの調査によると、両国間の主な貿易品目は下記の通りとなっており、日本は依然として貿易赤字が続いています。
対日貿易の主要品目(構成比):2023年
(単位:100万ドル)
出所:財務省「貿易統計」よりジェトロ作成
スウェーデン人と日本人の国民性には、相通じるところがあり、一言で言えば、ルールを守り調和を重んじる傾向があります。
順番待ちの際は、しっかり列に並び、目立つ行動を好みません。また、シャイな人が多く、自分から話しかけるよりも相手から話かけられるのを待つことが多いようです。
一方で、スウェーデン人は幼い頃から、人に教わるよりも自分で調べて勉強するという習慣があり、考える力が備わっている人が多い反面、人から教わることに抵抗を持つ人が多いといわれているため、スウェーデン人を部下に持つ場合は接し方に注意が必要です。
また、移民の割合が多いこともあり、ほとんどのスウェーデン人は英語を流暢に話すことができます。そのため、身の回りのほとんどの商品に英語が併記されており、海外とのビジネスを容易に始められる土壌が整っています。
スウェーデンで一般的な企業形態は有限責任会社(aktiebolag(AB))で、全ての有限責任会社がBolagsverketと呼ばれるスウェーデン企業登記局に決算書を提出する義務があります。
決算期は12月もしくは4月で、決算日から7か月以内に決算書を提出する義務があるため、決算から約8ヶ後に決算書が入手可能になります。
クレディセイフでは、スウェーデン企業登記局を初めとした様々な公的機関から情報を入手し、オンラインレポートを毎日更新しています。
北欧最大の工業生産高を誇るスウェーデンでは、売上げ高トップ10社中6社が製造業となっています(製造小売業のH&Mは日本では小売業に分類されるためここでは数に含めない)。
ランキング外の有名企業としては、安価でデザイン性の高い家具を手がけるIKEAや無料通話サービスを先駆けたSkype、音楽ストリーミングサービスのSpotifyなど、日本にも進出しているグローバル企業が数多くあります。
※2018/1/18時点、売上高は百万ドル、日本円は110円換算
売上高:1兆5,950億円
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