営業ルートを広げる「マーケティングデータ」の活用

Chapter 1

はじめに

ロシア・ウクライナ間の紛争の影響により、景気後退の先行きが不安視されている世界経済。他方、コロナ禍からの脱却が現実味を帯び、その影響によって棄損されてしまった取引基盤の代わりを探したり、高まる安全保障貿易の意識を反映して、既存の取引先を見直す必要が生じてきたりと、「どうやって海外の取引先を探せばいいか?」という問い合わせは、以前よりも増えてきています。

 

以前であれば、経営者や営業担当者が海外で実際にあったネットワークを駆使し、現地の企業を紹介してもらえたり、また海外での展示会などで交換した名刺が、中長期に温めていくべき潜在顧客基盤として営業に使えたりしましたが、約3年に及んだ「海外出張回避」により、そうしたルートも枯渇しているお客様が多いようです。

 

元来、BtoBのマーケティングにおいては、テレビCMから始まり、SNSを使ったデジタルマーケティングなど、BtoCで響く施策は効果が出にくいという指摘がありました。その一方で、「マーケティングデータ」を販売する企業は多く存在しており、今でもそうした企業から購入したデータベースを基に、コールドコールやDMを送って対面営業につなげていくというアプローチが多くとられています。ゆえに、いかにして高い成約につながる期待値が高いデータを購入するかに、成功するか否かが左右されるとも言え、リスト抽出の考え方についてこのブログで整理してみたいと思います。

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自社の顧客分析から始めましょう

クレディセイフのような海外マーケティングデータを販売する企業に相談する際、地域と業種(例:ベトナムで、靴を作っている会社)といったざっくりとしたイメージで、リストの作成を依頼する企業が多いです。しかし、このイメージがクリアに絞り込めていないと、該当する企業数も多くなり、優良な潜在先を見極めるという後工程にとても多くの時間が必要となります。

 

まずは自社のお客様を良く見つめなおし、どういう属性の会社との取引が多いのかを分析することから始めましょう。取引実績が多い属性を、そのままデータベースにぶつけて抽出すれば、成約確度がより高いリストを作成する事ができます。

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リスト作成に使える条件と考え方

海外マーケティングデータを販売する企業によって、指定できる条件は異なります。クレディセイフでは、業種、地域、従業員数、売上高、業歴が条件として使えます。また抽出された企業の内、電話番号がある会社、ホームページがある会社などの指定も可能なので、担当者に相談してみましょう。条件を個別にみると、文字通りにしか認識できないと思いますが、実は各要素には背景に考え方があります。少し整理してみます。

業種

SICと呼ばれる産業分類コードで区分けされている事が多いです。腕時計製造業など、精密機械製造業に括られてしまう粒度の細かい業界は、目検による調査が必要となり、抽出の費用が高くなります。その分、ごみデータが削除されることになるので、データの質は高まります。

地域

その国の全土を広くカバーするのか、日系企業の工場が集積しているエリアに限定するのか、この条件により実は営業戦略に影響を及ぼします。全土をカバーすれば、広く企業を拾うことができますが、実際に訪問することが難しくなる可能性もありますし、特定の都市に限定すれば逆にフットワーク良く商談予定が組めるかも知れません。

従業員数

相手先の企業規模を見極めます。大規模企業に攻めるのか、中小企業に攻めるのかのパラメータになります。

売上高

売上高を条件に企業規模を指定することもできます。また、相手先企業の売上高を確認することにより、仮に自社が取引をした場合の売上を推定することにもつながります。1億円の売上高しかない企業に、10億円の販売を期待することは、まず現実的ではありません。

業歴

設立から年数が浅い企業は、事業基盤の不安定さから与信上の懸念は残るかも知れません。他方、事業を成長させる為に様々な商材を探している可能性も高く、狙い目という判断もできそうです。他方、業歴が長い老舗企業は、商流がすでに確立されており、新しい取引先が入り込む余地は狭いかも知れません。ただ、信用調査などを活用してその取引先名が掴めれば、その仕入先から切り替えて欲しいという営業はできそうです。

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リスト活用

さて、顧客分析と抽出条件が整い、クレディセイフに海外マーケティングリストを発注しました。手元に届いたリストは500件。皆さんならどのように営業されるでしょうか。コールドコール?、セミナーのお知らせを送る?、製品・サービスのDM郵送でしょうか?

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デジタルマーケティングの時代へ

上に紹介したリストでは、メールアドレスが提供されることは稀で、あったとしても企業の代表アドレス(例:[email protected])のようなものが多く、返信が得られることは極めて少ないのが実情です。そうした中、クレディセイフは相手先企業の担当者のメールアドレスを提供する「意思決定者データベース」の販売を開始しています。

 

「意思決定者データベース」はかなり強力な営業情報で、みなさんが想定される潜在顧客企業の業種、地域、売上高、従業員数といった条件に加えて、それら企業のどこの部署にアプローチしたいのかを指定します。例えば、調達部、経理部、経営企画部などです。さらに、その部署のどの役職の方と話がしたいのかを想定し、部長職、課長職、メンバーレベルなどを指定します。すると、企業情報に加えて、その条件に合致する担当者のメールアドレスまでが手元に報告されてきます。

 

メールアドレスが掌握できれば、これまでの「コールドコールを掛けたけど、受付で切られた」に代わり、資料を添付しながらメールで補足説明することも可能になりますし、マーケティング部門がある企業であれば、メールマガジンの配信やキャンペーンLPへの誘導など、デジタルマーケティングを行う先として活用することもできます。

 

「意思決定者データベース」に収録されているメールアドレスは、各保有者に掲載許可が得られたものだけが収録されていて、個人情報保護法に違反するリスクもありません。ただ、やはり稀少な情報には、それなりのコストが掛かります。自社に適したデータはどれなのか、クレディセイフの担当者に相談してみて下さい。

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終わりに

海外マーケティングデータを販売する企業は数多くあり、各社保有しているデータベースの母数や、値段などでみなさんにアピールしています。しかし、問題は自社に適したデータが引っ張れるかどうかで、いかに廉価に多くの企業が抽出できても、的外れな会社ばかりだと意味がありません。この点、クレディセイフの担当者は、きっと親身になって条件の調整をサポートしてくれるはずですので、気軽に相談されてみて下さい。

 

また、「DMやコールドコールでは」というみなさんには、「意思決定者データベース」をお勧めいたします。担当者に直接、しかもメールでという手軽さは、営業担当者、マーケティング担当者の強力な武器になるはずです。今回まとめさせていただいたような考え方、ツールがヒントになり、みなさんの海外顧客開拓がうまくいくようであれば幸いです。

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