中小企業の経営は経営者によって決まります。
特に、社員数の少ない会社では、営業を引っ張り、人事労務を管理し、緊急時には陣頭で指揮をとるなど、八面六腑の活躍をする経営者が少なくありません。
反対に、毎日のように接待と称して仲間とゴルフや夜の付き合いに明け暮れ、あげく売上げが下がったときには社員を怒鳴り散らすような社長の率いる会社は、従業員のモチベーションも低く離職率も高いため、業績も良くない傾向にあります。
良くも悪くも社長が会社に与える影響は大きいのです。
売上げ不振の次に多い、倒産理由が経営者の能力欠如、すなわち放漫経営だと言われています。
例を挙げると、技術はあるが販売力がない、数字に弱く経営に必要な数字が頭に入っていない、計画性の欠如などがあります。
中小企業に多いワンマン社長は、自信の経営能力を過信するあまり、周りの言うことを聞かずに突っ走る傾向があります。
カリスマ社長だと持ち上げられ、ひたすら事業拡大に走ります。
そして無計画な設備投資により財政を圧迫する、うまい儲け話に乗ってしまい詐欺に遭うといった失敗をしてしまう経営者が後を絶ちません。
また、経営者が高級車や高級品を次々と購入したり、交際費を派手に使っていたりと見栄っ張りなところがあれば要注意かもしれません。
このようなワンマン社長は、うまくいっているときにはよいのですが、ひとたび景気が悪化すると、問題が表面化してきます。
経営者には、戦略的思考や論理的思考、時代の流れを読む力といった能力が必要だと云われていますが、懇意な間柄でもない限り、頭の中で何を考えているかは、理解しようがありません。
しかし、その人となりは行動に現れます。
会社に訪問した際、会食の場でお会いした際、その人の行動を観察してみてください。
家族や従業員を大切にし、人望の厚く、私利私欲のない謙虚な人物が成功者に多いと言われています。
売上げ不振の責任を従業員に押し付けたり、儲からないことを景気のせいにするような、他責思考の社長で成功し続けることは難しいでしょう。
取引先の経営者がどんな人物か、また従業員に対してどのように接しているかを注意深く観察しましょう。
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