なぜスコアリング融資が失敗したのか。一言でいうと、それはスコアリングモデルへの理解不足にありました。
スコアリングモデルにはいくつかの弱点が存在しています。
スコアリングモデルはポートフォリオ管理が前提となっており、取引先の絶対数が少ない小規模事業所や地域密着型の金融機関では、うまく活用することが難しいのです。
統計的手法を用いるスコアリングモデルでは定性情報の評価が出来ず、事業の将来性や経営者の経営能力の判断は人の手で行う必要があります。
スコアリングモデルでは、決算書の数字が粉飾されているかどうかを見抜くことが出来ないため、粉飾によって、業績をよく見せているのであれば、
そのまま良い結果が返ってきてしまうため、事前に決算書に粉飾がないかどうかを人の手でチェックしなければなりません。
このようにスコアリングモデルの特性をよく知らないままに審査に導入してしまったことがかつての融資失敗に起因しています。
しかし、近年のAIを中心とした技術発展もあり、再びスコアリングモデルを中小企業の融資判断に活用する気運が高まってきています。
次の章では、これまでの弱点を補い定性情報も評価できるスコアリングモデルの最新事情をご紹介します。
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