ペーパーカンパニーの見抜き方

リバトン事件から学ぶマネーロンダリング対策

今回は、リバトンという法人を使った大規模なマネーロンダリング事件についてお知らせします。この事件は、ペーパーカンパニーを用いた犯罪行為の実態を明らかにし、与信管理担当者としての防止策の重要性を再認識させるものです。

リバトン事件の概要

2024年7月9日、リバトンという法人が関与する大規模なマネーロンダリング事件が発覚しました。この事件では、リバトンが実態のないペーパーカンパニーとして利用され、多額の不正資金が国内外に渡って洗浄されていたことが明らかになりました。警察は、リバトンを通じて行われた不正取引の総額が数十億円に達する可能性があると発表しています。この事件は、ペーパーカンパニーを利用した巧妙な手口と、その摘発の難しさを浮き彫りにしました。

ペーパーカンパニーとは?

ペーパーカンパニーは、実態のない法人であり、主に脱税やマネーロンダリングなどの不正行為に利用されることが多いです。実際にはビジネス活動を行っていないため、経営実態や財務情報が乏しい特徴があります。

ペーパーカンパニーを見抜くポイント

登記情報の確認

  • 法人登記簿の所在地がバーチャルオフィスや郵便受けのみの住所になっていないか確認しましょう。同じ住所に多くの企業が登記されている場合も要注意です。また、登記されている事業目的に対して、不自然に資本金の金額が小さく抑えられている特徴もあります。
  • 登記情報の更新が滞り、使われなくなっていた登記を買い取り、商号や事業目的を変更した上で再活用するケースもあります。設立年月日が古い為、業歴の長い企業であると認識させる為の手段です。

取引履歴の分析

  • 取引先の活動が異常に少ない、または急激に増減している場合は注意が必要です。ホームページや電話番号が無かったり、営業活動がスムーズに行えるような体制が構築されていない場合は、ペーパーカンパニーである事が多いです。

業種コードの確認

  • 業種コードが実際のビジネス内容と一致しているか確認し、相違がある場合は更なる調査が必要です。

デューデリジェンス

  • 詳細なデューデリジェンスを実施し、取引先の経営陣や実態について調査を行います。どのような先と取引をしているのか。経営陣が役員を兼務している会社の洗い出しや、倒産歴の確認なども重要です。

リバトン事件の教訓

リバトン事件は、ペーパーカンパニーの危険性を浮き彫りにしました。与信管理担当者としては、細心の注意を払い、取引先の信頼性を確認することが求められます。不審な点が見つかった場合は、迅速に対応し、リスクを最小限に抑える努力が必要です。

まとめ

ペーパーカンパニーを見抜くためには、詳細な確認作業と継続的な監視が不可欠です。今回のリバトン事件を機に、改めて自社の与信管理体制を見直し、強化することをお勧めします。

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