債権回収の可能性を高めるノウハウ
債権回収の成功には、国内外を問わず共通の法則がある。
それがこの五原則だ。
電話督促する場合も、FAXやメールで督促する場合も、この五原則を守ることで債権回収の可能性が高まる。
- 目標の設定
- 期限の設定
- 徹底的な督促
- 習慣付け
- 成果の確認
この中でも、一番大切なのが期限の設定である。
債務者との交渉においては、必ず期限を区切ること。
支払約束はもちろん、ちょっとした確認事項、小さな約束についても同じことがいえる。
期限を区切ることで、相手はボクシングで言えば、コーナーに追い詰められたような感覚に陥る。
つまりどのような言い訳を言っても必ず次の期限が存在し、その期限になると、債権者からコンタクトがあるという流れを作るのだ。
たとえば、債務者との間でこのような会話があるとしよう。
Claimant(債権者):When will you able to pay our invoice?
(弊社の請求書はいつお支払いいただけますか?)
Debtor(債務者):I cannot promise a payment date now.
(支払日をいま約束することはできません。)
C: Then who can promise your payment date?
(では、誰が支払日を約束できますか?)
D: Of course, I can, but first I need to check with my financial manager.
(私ですが、まずは財務部長に確認する必要があります。)
C: O.K. When will you check with your financial manager?
(わかりました。いつまでに確認できますか?)
D: Not later than next Monday.
(遅くとも来週の月曜日までには。)
というように、相手の確認という行動にも期限を設定する。
こうすることで、来週の月曜日に電話をする口実になるし、この約束が守られないと、相手は交渉上で心理的にさらに不利になる。
こうした小さな約束を守らせる癖をつけさせる。
いわゆる、うるさい債権者だというイメージを相手に植え付け、他社よりも優先的に支払ってもらえるように仕向けるのだ。