経営者に限らず、日本人は連帯保証人になる機会が多い
日本では、銀行などから融資を受ける際に、経営者の連帯保証を求められることが一般的で、中小、零細企業では、経営者が融資やリース、その他の債務の連帯保証人になっているケースがほとんどである。
連帯保証人になることを金融機関などから求められて、驚いたり、断ったりする社長はいないだろう。
あるいは、経営者に限らずに日本人は連帯保証人になる機会が多い。
賃貸マンションを借りる場合に、必ず、保証人を1~2名求められるが、実はこれは連帯保証になっている。
病院に入院する場合や、会社就職する場合の身元保証人など、日常生活に個人保証が蔓延している。
普通の人でも人生のうちに、1~2回は連帯保証人になっていることが多い。
欧米では連帯保証など言語道断
しかし、海外、特に欧米では事情が違う。
たとえ、資産もほとんどない創業間もない企業であっても、銀行から融資を受ける際に、経営者が連帯保証を求められるとは限らない。
また、事業会社間の取引においても、オープンアカウントを保全する目的で、海外企業の経営者に連帯保証を求めても、拒否されるケースも珍しくない。
彼らの発想はこうである。
「有限責任だから法人化したのに、なぜ、無限責任である連帯保証を引き受けなければいけないのか?個人事業主でもないのに」
こうした心理的なハードルに加えて、法律上の要件も日本と比べて厳しい国が多い。
したがって、債権保全策として日本では一般的な個人保証も海外では、あまり通用しないと考えたほうがよい。